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アーティスト・デザイナー・クリエイターの違い

手芸・ハンドメイドの世界で活動していると、「アーティストなのか? デザイナーなのか? それともクリエイターなのか?」と考える場面が少なくありません。

似ているようで異なるこの3つの立ち位置。活動の「起点」や「目的」に注目すると、明確な違いがあります。この違いを理解することで、作品作りや活動の方向性を決める大きなヒントに。一般的な定義と、手芸・ハンドメイドにおいてはどう関係するかを整理してみます。


アーティストとは

アーティストの出発点は「自分が作りたいもの」です。

まだ世の中にない、自分だけの表現を起点にする、いわば「プロダクトアウト」の考え方。資格や肩書きがなくても、自らの作品に対して対価が発生すればアーティストといえます。大切なのは「コンセプト」と「振る舞い」。

※プロダクトアウト:自分が作りたい物を先に作り、それを世の中に出すやり方

手芸・ハンドメイドにおいて

手芸家として、自分の感性に従って一点ものの作品を作り、展示や販売を行う活動がこれに該当します。


デザイナーとは

デザイナーは基本的に「依頼された物」を作ります。

世の中に「ないもの」ではなく、「求められているもの」を起点にする、いわば「マーケットイン」の考え方。依頼主や顧客の要望を満たすことが前提です。

※マーケットイン:みんなが欲しがっている物から考えて、それを作るやり方

手芸・ハンドメイドにおいて

お客様の要望に応じたオーダーメイドの作品や、特定の用途に合わせたキットをデザインする活動がこれに該当します。


クリエイターとは

手芸家は「クリエイター」として両方の視点を持ちます。

「デザイナー」と「アーティスト」、どちらか一方を選ぶ必要は全くなく、 手芸・ハンドメイドの作り手は、この両方の視点を柔軟に持ち、「クリエイター」として活動することができます。

クライアントのニーズに応えるデザイナー的な活動で収益の安定を図りつつ、自分の心から湧き出るアーティスト的な作品も生み出す。この両輪を回すことで、活動はより豊かになり、可能性が広がっていきます。


希少性と価格設定の考え方

アート作品が資産価値を持つように、手芸・ハンドメイド作品もまた、価値を持つことができます。ここで参考になるのが、アートマーケットの考え方です。

作品の価値は、ただ材料費と労働時間だけで決まるものではありません。「希少性」もまた、大きな要素です。アート市場では、作品を大量に作りすぎると価格が上がりにくいという現実があります。

これは手芸・ハンドメイド作品にも同じことが言えます。量産しすぎず、一点一点に込められたコンセプトとストーリーを丁寧に伝えることで、作品は唯一無二の価値を持つようになり、適正な価格設定にもつながっていくことでしょう。

手掛ける作品は、ただの「もの」ではなく、想いが詰まった「作品」です。その価値を、どう高めていくか。この3つの視点からヒントになれば幸いです。

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