
イベントで「狭くても強い売場」をつくるには
ハンドメイド・手芸のイベントでは、1ブランドあたりの売場は限られています。その狭い空間で「強い売場」をつくるにはどうすればよいのでしょうか?
今回は、超一流マーチャンダイザーからマンツーマンのご指導を受けましたので、「狭くても売上を最大化する方法」を共有します。
「購入・ついで買い」につながるディスプレイ
お客様の購買心理を動かす「仕掛け」がディスプレイです。ディスプレイの巧拙がそのまま売上に直結します。
- 購入につながる要素
主力商品や代表作を目立つ位置に置くことで、「このブランドは何を扱っているか」が瞬時に伝わり、お客様の足を止めます。第一印象で「欲しい」と思わせられるかどうかが、購入の分かれ目です。 - ついで買いを誘発する要素
主力商品の近くに関連商品を配置することで、「せっかくだからこれも」と心理的に背中を押すことができます。
ディスプレイは単に美しく見せるためではなく、「買う理由」と「買い足す理由」を同時に生み出す仕組みです。
狭い売場で成果を出す基本5原則
1.SKU(品数)を絞る勇気
たくさん並べるのではなく、「ここで買うべき定番と主役」を厳選。成約率の高い商品+限定感のある商品を必ず混ぜる。
2.高さと奥行きを演出
縦面を活用。アクリル什器やスタンドを重ねて立体的に見せる。奥行きを感じさせるディスプレイで、狭さを逆に強みに変える。
3.統一感でブランドをアピール
バラバラに置かず、「テーマ」を決めて編集。色や季節等でまとめると一目で伝わる。
4.常に“満ちている”売場を維持
陳列は見せ筋を少数にし、在庫は引き出しや箱で補充。売れたらすぐ補充して“空席”をつくらない。
5.視認性を重視
立ち止まるかどうかは「3秒以内」で判断される。主力商品を視線の高さに置き、色や形で直感的に伝える。
平台サイズ別・基本レイアウト
■正方形のゾーニング

商品配置の黄金比率:
②中央手前(30%):主力商品・売れ筋
①③手前両端(40%):新商品・注目商品
④⑥余白
⑤中央(20%):高価格帯商品
⑦⑧⑨奥側(10%):関連商品およびストック
■長方形のゾーニング

A列(手前側・最重要ゾーン)
- A1~A6:来場者が最初に目にする場所
- A3・A4:ゴールデンゾーン、主力商品
B列(中央・展開ゾーン)
- B1~B6:商品のバリエーション展開に最適
- 手に取りやすい高さでの陳列が効果的
C列(奥側・高付加価値ゾーン)
- C1~C6:高価格帯商品や関連商品の配置
- ブランドイメージを強化する演出エリア
<必須条件>何を販売するブースか一瞬で分かること
通路にブースが連続して並ぶため、お客様は数秒の視線で「買う」または「素通りする」を決めます。立ち止まらせる「ファーストビュー」がないと、ブース全体の商品に目が届きません。
売場が狭いほど「編集された明快さ」が武器になります。 ごちゃごちゃ感は安っぽさにつながり、百貨店クオリティから外れてしまいます。
狭いからこそ光る「編集力」と「個性」
狭い売場は制約ではなく、ブランドの力を凝縮して伝える舞台です。
手芸・ハンドメイドのイベントでは、百貨店の高級ジュエリー売場のような「静かな高級感」は求められていません。もっとも大切なのは、ワクワク感と各ブランドの個性です。
限られたスペースで、ブランドの世界観をどう編集して見せるか。それが、手芸・ハンドメイドのイベントで成果を上げる最大のカギです。
無駄をそぎ落とし、ブランドの魅力を3秒で伝える。それができれば、売場は小さくとも成果は大きく広がっていきます。
